高気密高断熱の性能を計る数値Q値・UA値・C値、3つの指標の意味と計算式を解説
高気密高断熱と一言でいっても、どうすればその性能がわかるのでしょうか。指標となる「Q値」「UA値」「C値」という数値があり、いずれも小さいほど性能が高くなります。建築会社は数値の小ささを競い合っており、これから家を建てる際には避けて通れない数値です。
※本記事は2017年公開時点の情報です。その後の制度改正や仕様の変更により、現在の内容と異なる場合がございます。
※本記事は2017年公開時点の省エネ基準にもとづく解説です。国の省エネ基準はその後も改正され、現在は断熱等級6・7(UA値0.46〜0.26程度)まで新設されています。最新の断熱性能については「断熱性等級7の家」のコラムをご覧ください。
これまでの省エネ法は、下記のように改正が重ねられてきました(福井5地域・旧Ⅳ地域の場合)。
| 区分 | S55年 | H4年 | H11年 | H25年 |
|---|---|---|---|---|
| 省エネ法 | 旧省エネ | 新省エネ | 次世代省エネ | — |
| 性能表示 | 等級2 | 等級3 | 等級4 | 等級5(低炭素)/ 等級4 |
| 外皮 | Q値 5.2以下 | Q値 4.2以下 | Q値 2.7以下 | UA値 0.87以下 |
| 設備 | — | — | — | 一次エネルギー消費量 |
家の断熱性能を計る数値で、以前の次世代省エネルギー基準で使われていた値です。以前は住宅展示場でもよく用いられていましたが、最近はあまり重視されなくなりました。床面積で計算するため、平屋でも2階建てでも同じ値になります。
<計算式>
熱の逃げる量の合計(W/K)÷ 建物の延床面積(㎡)= Q値(W/㎡K)
家の断熱性能を計る数値で、平成25年の基準改正で採用された値です。外皮計算を敬遠する会社も多く、窓の性能が結果に大きく関わります。
<計算式>
建物が損失する熱量(W/K)÷ 外皮面積(㎡)= UA値(W/㎡K)
外皮面積=屋根(天井)+外壁+床面積+開口部+基礎立上り+土間床
高度省エネ住宅・低炭素住宅・長期優良住宅の申請等に利用されます。詳細計算と簡易計算があり、詳細計算のほうが良い値が出やすい傾向があります。開口部(窓)の性能値がかなり重要になります。
| 地域区分 | 主な地域 | UA値基準 |
|---|---|---|
| 1地域 | 主に北海道 | 0.46 |
| 2地域 | 主に北海道、青森、岩手 | 0.46 |
| 3地域 | 主に青森、岩手、秋田 | 0.56 |
| 4地域 | 主に栃木、新潟、長野 | 0.75 |
| 5地域 | 首都圏、一般地(福井) | 0.87 |
| 6地域 | 首都圏、一般地(福井) | 0.87 |
| 7地域 | 主に九州 | 0.87 |
| 8地域 | 主に沖縄 | — |
※H25年以降の次世代省エネ基準(地域区分別)
家の気密性能を計る数値で、気密測定によって調べることができます。現在は次世代省エネルギー基準の項目からは撤廃されています。
<計算式>
家全体にある隙間面積(㎠)÷ 建物の延床面積(㎡)= C値(㎠/㎡)
気密測定を行っている会社は少なく、大手ハウスメーカーも敬遠する傾向があります。気密工事は現場での施工精度が求められる工程です。
| 区分 | 相当隙間面積 | 延床40坪の隙間 |
|---|---|---|
| 一般的な住宅 | 10㎠/㎡ | 一辺36cmの正方形 |
| 次世代Ⅲ以南 | 5㎠/㎡ | 一辺26cmの正方形 |
| 次世代Ⅱ以北 | 2㎠/㎡ | 一辺16cmの正方形 |
※H11年基準の次世代省エネ基準