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壁体内結露はなぜ起こるのか冬型・夏型・初期型――結露のメカニズムと4つの防止ポイント【理論編】

住宅において結露は様々なトラブルを引き起こします。冬になるとアルミサッシ等の窓まわりが結露でびしょ濡れになり、床や窓枠等が腐ったり汚くなったりするのは大変嫌なことです。結露が原因でカビやダニが発生し、健康被害を引き起こすこともあります。目に見えるこれらの表面結露の多くは断熱の不足や欠損により発生しますが、同じ現象は壁の中でも起こっている可能性があり、これは建築用語で「壁体内結露」と呼びます。壁体内結露は、木造建物の構造部材の耐久性に重大な影響を与えます。

💧 結露対策 🗓️ 2021年10月公開

※本記事は2021年公開時点の情報です。その後の制度改正や仕様の変更により、現在の内容と異なる場合がございます。

壁体内結露はなぜ起こるのか【理論編】

結露が起こるメカニズムと、内部結露をさせないための考え方を動画でご紹介しています。

YouTubeで動画を見る ※ 音声が出ます

なぜ結露が起こるのか

空気は温度が高いほどたくさんの水蒸気を含むことができる性質があり、逆に温度が低いと少ししか水蒸気を含めません。湿気のある暖かい空気が冷やされると水蒸気が水滴になる、これが結露です。

空気線図計算表。温度23℃・相対湿度50%の空気が約13℃下がると相対湿度100%になり結露する例
空気線図計算表。温度23℃・相対湿度50%の空気は、約13℃下がると相対湿度100%に達し、結露が発生します。
温度と湿度の関係。冷えたグラスの表面に水滴がつく様子
温度と湿度の関係。水蒸気は冷えると水滴に変わり、暖められた空気は水蒸気を多く持つことができます。

壁体内結露のやっかいなところは、見えない部分であり、原因が単一で起きることが稀である点です。また「壁体内」と言いましたが、壁だけでなく屋根・天井・床・基礎部分についても発生する可能性があります。

結露にはいくつか種類があります

必要以上に恐れる必要はありませんが、床・外壁・屋根(天井)という建物の器に弱点を作らないこと、リスクマネジメントを伴った施工を行うことが重要です。

屋根・外壁・小屋裏外気・床下外気・土間床等の外周をつなぐ気密ラインを示した住宅断面図
建物をぐるりと途切れずに囲む「気密ライン」(赤線)。屋根・外壁・小屋裏・床下・土間床の外周まで、切れ目なくつながっていることが重要です。

内部結露をさせないために何をするか

水をコントロールする考え方を示した図。防湿気密シート・透湿防水シート・通気層の役割を説明
水をコントロールする基本的な考え方。防湿気密シートで室内からの湿気の移動を遅らせ、壁の中に入った湿気は通気層で逃がします。3つのうち1つでも欠けると、内部結露になる可能性があります。

まずは、上記4点を満たすための基本の断熱構成を理解する必要があります。外側に通気させるので、外に向かって開放が原則です。壁体内の湿気を外部に排出しやすいように、外側へ行くほど水蒸気を通しやすくさせる構成となります。

次回は、この考え方をもとにした具体的な断面構成について、「防湿気密層」「断熱層」「防水防風層」「通気層」という4つの層の役割を実践編としてご紹介します。

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