HOUSING COLUMN
新型コロナの影響記録2020年3月時点の住宅設備・建材流通への影響と当時の対応
本記事は2020年3月12日時点の記録です。新型コロナウイルス感染拡大の初期に、住宅業界へ生じた影響と当社の対応を残したお知らせであり、現在の状況を示すものではありません。掲載当時の住宅設備・建材の流通状況については、各メーカーの公式サイト等で最新の情報をご確認ください。
株式会社あまや製材で代表を務めております、一級建築士の竹田稔と申します。新型コロナウイルスの感染拡大により、学校や施設の営業停止、マスクやトイレットペーパーの転売など、社会全体が混乱していた2020年3月当時、住宅業界にも徐々に影響が出始めていました。収束の目途も立っておらず、長引けば影響は非常に大きなものになると考えられた、その時点での状況をお伝えします。
📰 お知らせ
🗓️ 2020年3月公開
※本記事は2020年公開時点の情報です。その後の制度改正や仕様の変更により、現在の内容と異なる場合がございます。
対象商品として挙がっていたのは、システムキッチン(レンジフードの一部、IHクッキングヒーター、食器洗い乾燥機、水栓金具など)、システムバス(暖房換気乾燥機の一部)、洗面化粧台、トイレ(シャワートイレ一体型、機能部品、紙巻き器やタオル掛けなどのアクセサリー部品)といった住宅設備機器類でした。
- 設備メーカー:Panasonic・LIXIL・TOTO・クリナップ等、主要なメーカーのほとんどが受注停止や出荷遅延を発表していました。
- 建材:内装ドア、収納用建具、玄関用収納など、一部メーカーで影響が出ていました。国内で生産しているメーカーは影響が少なく、中国や韓国の部品を使用しているメーカーは大きな影響を受けていました。
- 木材:材料のストックが多く、しばらくは影響が出なそうな状況でした。ただし、フィンランドなどからの輸入木材は中国経由で輸入されていたため、長期化すると影響が出そうな懸念がありました。
- 防水シート:外壁下地に使う透水防水シートのうち、弊社が利用していたデュポン製タイベックが防護服材料としても使用されるため、一旦受注を停止するとのことでした。
特に設備業者さんは、リフォームなどで取り付けるべきトイレや浴室が入ってこないため、仕事がストップしていました。解消すれば一気に仕事が重なることも予想され、これも問題の一つでした。
- 国の対応:国交省からは、キッチンやトイレなどが付いていない物件においても完了検査を受けられる運用が発表されており、住宅ローンの実行は可能な状況でした。
- 業界への影響:ただし、住宅設備が取り付けられずお引き渡しが滞り、お施主様からの入金が入らず工務店が経営難に陥るケースも起こっていました。特に年間50棟以上の引き渡しを行うパワービルダーは影響が大きく、買主の決まっていない自社の建売物件についている住設を外して転用する会社もあったようです。
- あまや製材の対応:当社では、当時5月頃までは仮設の便器を設置する等の方法で対応に支障はなさそうな見通しでした。天災に準じる状況として、冷静な対応を心がけていました。
新型コロナウイルスの感染拡大は、その後、住宅設備・建材の需給にも一時的な混乱をもたらしましたが、現在は流通も落ち着き、当時のような供給制約は解消しています。このページは、2020年3月当時の記録として、いつ起こるか分からない社会的な混乱に対し、住宅業界がどのように向き合ったかを残すために公開しています。あまや製材は、こうした不測の事態においても、お施主様に誠実に向き合い、できる限り工期や品質への影響を最小限に抑える体制づくりに努めています。