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耐震についてその1

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耐震について1 4号建築物 2020.11.17Revised Building Energy Conservation Law

      

長期優良住宅とする際に、認定基準となる耐震等級は等級2となりますが、
R3年1月着手予定の物件は耐震等級3となりそうです。

適合証

耐震等級と言われても一般の方には?って感じですね。
少し難しい話ですが、耐震等級を分かりやすく説明してみたいと思います。

尚、現状では、許容応力度による構造計算は勉強中であり、
今回お話しする内容は長期優良住宅や性能評価住宅に使用する、
品確法における耐震等級計算についてとなります。
今後、許容応力度計算についても自社対応出来るよう検討中です。


地震に強い家は体感できないですが

福井県は近年、地震が少なく地震保険料が最も安い地域となっています。
地震は出来れば避けたいものですが私を含め経験値はほとんどありません。
鉛直方向の力の流れは経験値から理解できても水平方向の力の流れは理解しにくいのです。

建物に作用する力

耐震性は断熱性や気密性の様に快適性を体感できるものではないですが、
命を守り、住み続けるための住宅にとって最も大切な性能です。

性能表示制度のメリットとしては第三者の住宅性能評価機関が評価するので、
性能の比較が公平であり、資産価値を維持しやすい事、
耐震等級に応じた地震保険料の割引を受けられます。

●地震保険料の割引率

耐震等級 3 2 1
割引率 50% 30% 10%


4号建築物について

建築物には構造・階数・規模により特例をうける4号建築物があります。
『建築士が設計した建築物』については、確認審査を簡略化し、
確認申請に構造計算書・壁量計算書の添付が不要となります。

木造の場合、4号建築物は
・階数 2
・延床面積 500㎡以下
・最高高さ 13m以下
・最高軒高 9m以下

4号建築物

ほとんどの木造二階建ては特例のある4号建築物となります。


●建築基準法第6条第1項第1号~4号の建築物

1号建築物 特殊建築物(建築基準法別表第1(い)欄用途のもの)かつ床面積>100㎡
2号建築物 木造かつ 階数≧3 延べ床面積>500㎡ 高さ>13m 軒高>9m のどれかにあてはまる
3号建築物 木造以外かつ 階数≧2 延べ床面積>200㎡ のどれかにあてはまる
4号建築物 上記以外のもの



勘違いしてはいけません。
4号特例は図書添付不要であっても計算省略ではありません。
計算省略と勘違いされた木造住宅が少なからず建築され続けている現状があります。
木造住宅は平面図と立面図があれば何とか建っちゃってるといったイメージです。

このような現状から、4号特例廃止の動きもありましたが反対意見も多く見送られています。
耐震等級の評価をしない場合であっても、建築基準法のチェックは必ず検討すべきです。

建築基準法のチェック(耐震等級1)
 1.壁量計算 耐力壁が基準法上必要なだけあるか?
 2.壁の配置 四分割法による壁配置のチェック
 3.接合部 仕様規定・N値計算
 4.基礎 仕様規定・N値計算

基準法のチェックにおいては水平方向の検討が少ないのに対し、
耐震等級や耐風等級を2以上取得する品確法の場合は、
上記チェックのほかに次のチェックが必要となります。

・床倍率のチェック
・胴差と通し柱・横架材の接合部チェック
・基礎の配筋・横架材断面選択


前置きが長くなりましたが次回は耐震等級について話したいと思います。


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