こんにちは、福井県大野市で皆様の暮らしに寄り添う家づくりをしているあまや製材です。
お客様からのご依頼で多いのが、雨樋(あまどい)の修理や点検に関するご相談です。
普段はあまり意識しないけど、いざ不具合が起こってしまうと不安になりますよね。
そこで今回は、大切な家を守る上で欠かせない雨樋の役割と故障の原因、メンテナンスについて解説します。

雨樋とは?意外な役割
雨樋は、建物の屋根に降った雨水を集めて地上に排水するための、非常に重要な設備です。
地味な存在ですが、建物を雨水から守る大切な役割を担っています。
●外壁や基礎を守る
雨樋が無いと、屋根から落ちる大量の雨水が直接外壁や建物の基礎に叩きつけられます。
これが続くと、外壁の汚れやひび割れ、塗装の剥がれ、さらには基礎の劣化やシロアリの発生にもつながりかねません。
●雨漏りを防ぐ
外壁を伝って流れた雨水が、窓枠やサッシの隙間から侵入し、家の中に雨漏りを引き起こすことがあります。
●周辺環境の改善
雨樋が無いと、屋根から地面に直接雨水が落ちるので、音が大きく響き騒音となることがあります。
隣家との距離が近い場合は、人に水がかかったり、近隣トラブルの原因にもなり得ます。
雨樋の構造と仕組み

雨樋は主に、軒樋(のきどい)・集水器・竪樋(たてどい)で構成されています。
屋根から流れ落ちる雨水を軒樋で受け止め、集水器に流し、竪樋に送ることで雨水が排水される仕組みです。
どれか一つでも不具合があると、雨樋全体の機能が損なわれ、建物へのダメージになるため、点検・メンテナンスが大切です。
雨樋が壊れる主な原因


1.経年劣化
雨樋は常に雨や風、紫外線などにさらされています。そのため徐々に劣化し、ひび割れや破損を起こしやすくなります。一般的に、雨樋の寿命は15年~20年程度とされています。
2.自然災害
台風などの強風や、屋根から滑り落ちる大雪が雨樋に大きな負荷をかけ、歪みや破損を引き起こすことがあります。強風で飛来物がぶつかったり飛んでしまったり、積雪で重みに耐えられず外れたりするケースもあります。
3.詰まり
落ち葉、泥、虫の死骸などの異物が雨樋に溜まると、雨水がスムーズに流れなくなり詰まりが発生します。詰まった雨樋は水の重みでたわんだり外れたりする原因になります。また、水が溢れて外壁を汚したり、基礎を劣化させる恐れもあります。
実際にあったケース
弊社に実際に修理依頼のあった事例です。大野市ならではのケースもあります。

凍害割れ
雨樋の中に溜まった水が凍結・膨張することで雨樋自体に破損が生じました。
冬場に気温が0℃を下回る地域で発生することが多いです。

風で飛ばされる
台風や暴風などの強い風が当たり、雨樋を支える金具が緩んだり破損したりして雨樋が外れて飛ばされてしまいました。

詰まり
雨水が流れずに雨樋の中に溜まり続けてしまっていました。
日頃から出来るメンテナンス
日頃からできるメンテナンスは「雨樋の状態を確認すること」です。
日々のちょっとした確認で、大きなトラブルを未然に防ぐことが出来ます。
◇定期的な目視チェック
月に一度、もしくは雨や風が強い日の後など、以下の点をチェックしましょう。
・雨樋がたわんでいないか?
・金具が緩んでいないか?
・ひび割れや破損は無いか?
◇簡単なゴミの除去
手の届く範囲であれば、簡単なゴミの除去も有効です。柄の長いほうきや棒などを使って落ち葉等を軽く払ってください。
冬場や雪の日は特に注意が必要

雪国である大野市では、夏場とは違ったトラブルが発生することがあります。
1.つららや氷の塊:雨樋に氷の塊や巨大なつららが出来ていないかチェックしましょう。重みで破損の危険があります。
2.落雪による破損:屋根に積もった雪が滑り落ちて雨樋に直撃し、ひしゃげたり外れたりする可能性があります。
3.融雪剤の影響:屋根に融雪剤を撒いている場合、雨樋の素材を劣化させる原因となることがあります。
冬場の点検は特に危険を伴います。無理に自分で雨樋の上にある雪や氷を取り除こうとしないでください。
高所での作業は滑りやすく、非常に危険です。大きな事故につながる可能性もあるので、専門業者に相談し、適切な処置を依頼しましょう。
まとめ
普段、あまり注目することのない雨樋ですが、建物を雨水から守り、寿命を左右する重要な役割を担っています。
小さな不具合を放置すると、外壁や基礎の劣化、雨漏りにつながることもあります。大切な住まいを長く守るためにも、日頃から雨樋の状態に少しだけ目を向けてみてください。
不安に思われた方は、お気軽にあまや製材にご相談ください。
修理はもちろん、皆さまのお家を長く快適に保つお手伝いをさせていただきます。