セランガンバツのウッドデッキ

天然木ウッドデッキですが、年末お引渡し予定現場にて完成しました。

実は、人工木樹脂製のデッキはよく施工してきましたが天然木は二度目の施工です。

今回は天然木デッキのご紹介です。

人工木樹脂製デッキとの違い

木材デッキの弱点は木材の腐りにあります。人工木樹脂製のデッキは腐りの心配が無いことが

最大のメリットですが、夏場は暑くなりやすく自然なイメージに欠ける点がデメリットとなります。

では、天然木材を使った時の腐れの原因は何でしょうか?

原因の一つには樹種にあります。費用も安く施工しやすい木材を利用した場合、

塗装して仕上げますが、数年で色落ちしてしまいます。

二つ目は施工方法です。水に濡れたままになりやすく空気が淀みやすい施工では腐りやすく

また、根太の間隔が長すぎる施工を行うと重い重量に耐えられず徐々に反ったりゆがんだりします。

 

ハードウッドの採用

腐りに強いハードウッドと呼ばれる木材があります。

これらは比重・強度が高いので重たくて加工しにくく価格が高いのですが

屋外用の木材として公共施設などにも多く使用されています

今回、採用したのはセランガンバツという樹種ですがその他にもいくつかあるので紹介します。

ウリン(インドネシア産)

耐久性・耐水性が高い材。施工後6カ月程度で茶褐色からグレーに変化します。

 

セランガンバツ(インドネシア産)

最も流通している材で価格と強度のバランスが良いです。

施工後6カ月程度で黄褐色からグレーに変化します。

 

イペ(ブラジル産)

防虫・防蟻の効果があり、堅い材。

施工後6カ月程度で茶褐色からグレーに変化します。

 

ジャラ(ブラジル産)

ウリンを超える硬度で注目の材。

比較的色落ちしやすいので注意が必要です。

 

15年前にジャラの使用したデッキを作成した事がありますが

やはり当初、赤い木の色落ちが多く、クレームを心配した事があります。

現在はグレーの渋い色に落ち着いています。

 

施工図の作成

束部分も同材利用とし、玄関前の階段部、幕板等の納まりにもこだわりがあるので

大工さんと相談しながら、施工詳細図を作成しました。

鋼製束で簡単に納めたものもありますが、束部分も同材で小口の見え方に違いが出ました

施工にも非常に手間が掛かりましたが、カッコイイ天然木のウッドデッキが完成しました。

表面がギザキザのリブ仕様もあるようですので機会があれば挑戦します。

2020年度施工物件にもハードウッド施工予定があり、改めてご紹介します。