先日施工致しましたH様邸現場報告です。
施主様要望 雪害により南面本屋根垂木が折れたので直したい。(火災保険適用)
風害によりテラス屋根が飛んだので直したい。(火災保険適用)
原因 雪害は経年劣化により垂木が弱り今年で折れた。
風害は縁材下地経年劣化により板金屋根の縁材(唐草)を留めている釘が抜けた。
工事概要 他社施工、築40年程度の外部改修工事
作業内容 雪害屋根 瓦めくり~垂木交換(第一母屋から先)、間垂木補強、瓦戻し
風害屋根工事 屋根トタンめくり~鉄骨補強~屋根カラーGL張り
工事期間 雪害工事H30.9~9末
風害工事H30.10.20~11.20
雪害着工前
垂木折れ状況
垂木折れを発見したのは屋根雪降ろし時。
既存垂木~垂木距離は303mm、桁からの垂木出寸法は600程度
瓦めくり後融雪外し
元々は屋根融雪を使っていた為、めくり時には融雪管を外さなくてはならない。
銅管をモルタルで固定する方法がとられていた。
モルタルから瓦に熱を伝える方法とみられる。
中間垂木入れと交換
中間に垂木を増やした状態、垂木~垂木の距離303÷2=151.5とした。
以前より強度を増す為と折れていない垂木も残した為。
他の補強対策(融雪別)施工方法としては、
・元の垂木の隣にならべて2本つなぐ方法。(軒裏隠しが無い為、下からの見た目悪い)
・桁からの垂木出を短くする方法。(壁が濡れやすい)
・軒先だけカラーGL横葺として雪を滑らす方法。(雪降ろし時登りにくい)
野地板施工
重要ポイントとしては既存めくらない部分のルーフィングは残しておく
なるべく破らない様に注意する。
フェルト施工
重要ポイント、既存ルーフィングの下にフェルトの水上を100以上重ねる。
これは瓦が割れた時に雨漏れを防ぐ為。
実際に交換する垂木長さ+500mm以上は瓦をめくる必要がある。
古い屋根だとルーフィングの代わりに木板(薄くスライスした物)、杉皮などの場合は
棟瓦までルーフィングを直した方が賢明です。
瓦戻し状況
風害着工前
屋根が台風によってめくれ上がった状況、
今回の台風は南面よりの風が原因と考えられる。
屋根の板金材料は屋根の縁で折り曲げて施工するため縁の唐草という部材を留めている釘、ビスが経年劣化で弱ってくると発生する。
一度風が入ると繋がっているので被害が大きくなりやすい。
応急処置
応急処置としてはめくれかかっている残りを迅速に撤去した。
歩行者等に被害が及ぶのを防ぐため(2次被害防止)
屋根を直すついでに塗装の直し、鉄骨の補強も行った。
屋根葺き状況
元々はルーフィング(屋根下地を守る防水紙)が無かったが
次は長持ちさせる為、施工する事とした。
工事全体の反省点
急な対応だった為に駐車禁止道路に作業車を停めてしまった。
工事中、落下防止等足場施工が出来なかった。
雪害の工事前近隣挨拶は出来たが、風害工事の挨拶は出来ていなかったので反省しています。