4月9日2019年度一棟目の建て方を行いました。
長期優良住宅の為、耐震等級2の構造計算を行っております。
気密化対策として二棟目の桁上断熱工法を採用しました。
晴天に恵まれ、まことに順調な建て方でした。
1.管柱・筋交い配置について
柱には通し柱(土台から軒まで)・管柱(土台から梁まで)・間柱があり
間柱には構造的な力は掛からないものとみなされます。
一般的な管柱の間隔は1820㎜(一間)程度ですが、弊社では出来る限り910㎜(3尺)となるように設計しています。
また、外壁側の耐力壁には筋交いを出来るだけ入れず、耐力面材ダイライトを利用します。
理由としては、一カ所に大きな応力をかけすぎない点になります。
大きな応力が掛かれば計算上にも強力な金物が必要となります。
出来るだけ家全体にかかる応力を均一にして、地震力などを分散させます。
また、外壁の断熱施工においても断熱材が均一な施工となり熱橋部も少なくなることから
断熱性能をアップさせ、すき間を減らして気密性能も良くしようとしています。
木材の材積が多くなるので、在来工法の構造を見慣れた検査員の方などから
よく構造がしっかりしてそうだとお褒めの言葉を頂きます。
2.桁上断熱二回目の採用
前年の桁上断熱をホームページで見られた施主様から,私の家も桁上で…
と指定された為、二回目の桁上断熱となります。
桁上断熱では気密ラインが確実に分離されるため、電気配線等の貫通部の補修の必要が少なくなります
熱橋(断熱材以外の熱を伝える部分)も小屋束だけになり極めて少ないものとなります。
今回は、束廻りの気密の更なるアップの為、気密柱バリヤも併用しました
束廻りの気密施工は地味な作業です。ある大工さんは心が折れそうだとつぶやいていました
しかしながら、このコツコツした努力が気密アップにつながります。
今回も私、お手伝いをしたました。
3.火災保険の説明
弊社では建て方の際、合間を見て火災保険の代理店に来てもらい火災保険と地震保険の説明をしてもらいます。
火災保険は火事による損害補償がメインであるものの、雪害・風災等、家のさまざまな損害を補償する保険です
万一、火事や災害で大きな損害を受けたときに、修繕や建替え費用を工面できず住む場所を失ってしまうリスクを回避します。
仮に隣の家が火元で火災が発生し燃え移って被害を受けたとしても、火元の家の火災保険では補償されません
無保険状態は非常に大きなリスクとなるため、あらかじめ長期での加入をお勧めしています。
地震保険は火災保険加入者のみオプションとして加入出来ます。
火災保険単体では、地震による倒壊、火災、津波被害は補償されないので注意しましょう。
4.ルーフィング施工まで
今回も2階床の剛床施工、ハケラ折れ防止の込め垂木、結露防止エコヘルボード、ルーフィング施工まで完了、
次の日が雨予報でしたので大工さんのがんばりに感謝です。
この物件は先日、コラムに挙げたダクト式3種換気の採用となるので改めて説明します.
ダクト式の3種換気とは各部屋の汚れた空気をダクトで大風量ファンへ一カ所に集め排気し自然給気口から給気を行うシステムです。