豪雪で折れた屋根を直す!お家の歴史も感じる現場レポート
豪雪で折れた屋根を直す!お家の歴史も感じる現場レポート

豪雪で折れた屋根を直す!お家の歴史も感じる現場レポート

2025年冬から2026年にかけて降った、ズッシリと重い雪。
その重みで折れてしまった屋根の修理現場へ行ってきました。

今回は南北の本屋根と南西面の下屋の垂木折れの修理。
その第一弾として、まずは本屋根の工事に密着します。
普段は見られない屋根の裏側と、職人さんたちの手際の良さに圧倒される現場でした!

瓦を剥がしたら出現!当時の防水シートに大工さんも驚愕

まずは、既存の瓦を一枚一枚丁寧に剥がしていく作業からスタートです。
基本的に瓦は再利用するため、どの部分に使われていたものかを職人さんが見極め、綺麗に並べておきます。

瓦を剥がすと、まず防水シートが現れました。
それを剥がし、さらに下の野地板を剥がしていくと、大工さんも「うわぁ、久しぶりに見たな」と声をあげるほどの珍しい材料が出てきたのです。
それが「榑(くれ)」と呼ばれる材料でした。

榑(くれ)とは?
昔、現在の防水シートがない時代に、防水材の代わりに使われていたもの。
杉の木を薄くスライスし、下から何枚も重ねて細い釘で打ち付けていく、すべて手作業の工法です。
「当時はこれ、何本釘打ったんやろうなぁ」と大工さんたちも施工した先人の苦労に思いを馳せていました。

当然剥がす作業も一苦労。何百枚もある榑を1枚1枚剥がしていく様子は、見ているだけでも気が遠くなるほどの大変さ。
しかし、昔の建築の知恵や息吹が感じられてワクワクする瞬間でした。

榑が昔の防水シートだったのなら、最初に瓦を剥がした時に現れた現代的な防水シートはなんだったのでしょう。
その疑問に大工さんが答えてくれました。「このお家、一回直してる(リフォームしてる)んやわ」と。
つまりこのお家は以前、一度修理の経歴があり、榑の上から防水シートを重ねて施工していたのです。
リフォームを重ねながら大切に住み継がれてきた、お家の履歴書が見えた面白い瞬間でした。

榑をすべて剥がし終わると、ついに雪の重みで折れてしまった垂木が姿を現しました。
第一母屋(もや)から軒先までの折れた垂木を撤去し、新しくきれいに塗装された垂木を次々と並べて打ち付けていきます。
今回の現場は大工さんが4人。作業スピードがとにかく速いです!
屋根の上という不安定な場所での作業とは思えないほどテキパキと動き回っていました。

垂木を並べ終えると、次は新しい野地板の取り付け。ここでも職人技が飛び出します。
屋根の上にいくにつれて、野地板の幅や形を細かく調整しなければいけません。
大工さんたちはスケール(L字型の定規)を使って板にササっと印をつけ電動のこぎりで迷いなくカット。
端っこの複雑な形であっても、パズルをはめ込むように隙間なく美しく収まっていきます。

なにより感動したのは、誰一人として無駄な動きがないこと。
同じ場所で作業がぶつかる。なんてことはありません。
「この人がこれをしているから、自分はあっちの作業をしよう」「次はこの工程になるから、こう動こう」と全員が常に先を考えて動いているのが分かります。何度も同じ現場を共にしてきた経験と信頼があるからこそできる、あうんの呼吸。現場には冗談交じりの楽しい会話も飛び交って、和気あいあいとした良い雰囲気なのに、手元は真剣そのもの。カッコよくて最高のチームプレーでした!

野地板を張り終えると、いよいよ新しい防水シート(ルーフィング)の出番です。
このシートにはあらかじめ目印の線が引かれていて、1枚目の上から2枚目を綺麗に重ねて敷くためのガイドになっています。
大工さんは最初に既存の古い防水シートを切り離し、作業の邪魔にならないように折りたたんで瓦の下へ入れ込みます。
そして、新しい防水シートを軒先から敷いていき、最後にカットした古いシートを引っ張り出してきて上に被せました。
すると、古いシートの端っこが新しいシートに引かれた目印の線の上に綺麗に重なりました。
最初に何気なくカットしているように見えた作業が、実はこの段階から最後の重なり線の位置を逆算してカットしていたということです。
職人さんたちの作業の一つひとつに、先を見据えた深い意味があることを知った瞬間でした。

防水シートは雨や雪から家を守る重要な部分。
だからこそ、既存のシートに少しでも破れがある場所は、テープで頑丈に塞ぎます。
瓦を乗せてしまえば見えなくなってしまう場所だからこそ、一切の妥協なく仕上げる。これがプロの仕事ぶりです。

最後に、後日来る瓦屋さんが作業をするまでの間、シートが風で飛ばされないように板を何本か打ち付けてこの日の作業は無事に終了しました。

あとからは塗装屋さんも来られて現場でカットした垂木の先端や、釘の頭など、外から見える部分を丁寧に塗って仕上げてくれました。こうした現場での最終工程まで抜かり有りません。

屋根の復旧作業は、高所で行われ危険が伴いますが、それを感じさせないほどのテキパキとした動きや息のあったチームワークで着々と直っていく屋根を見てすごく安心感を覚えました。

雪で屋根が折れてしまったとき、お客様がどれだけ不安で心配だったか。
でも、この確実な仕事ぶりを見てもらえれば、その不安も解消されるはずです。

このあとは、瓦の再設置や雨樋修理、そして下屋の修理へと進んでいきます。
お客様の暮らしに本当の安心をお届けできるよう、今日も一丸となって作業に励んでいます。

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